野菜といえばどれも健康に良いものばかりですが、特にブロッコリーは群を抜いて優れた野菜です。
特筆する部分は、
- グラムあたりのビタミンCはレモンよりも豊富
- 100gあたりのタンパク質は5.4gと非常に多い
- スルフォラファンが肝機能を改善に期待できる
などさまざまな健康効果が期待できます。
しかし、調理方法次第ではこれらの効果を半減させてしまうことになります。
例えば、ブロッコリー代表的な調理方法の「茹で」は、ブロッコリーに含まれるスルフォラファンや水溶性ビタミンを大幅に減少してしまいます。
そのため、ブロッコリーの栄養をなるべく逃がさないようにするには、調理方法を工夫する必要があります。
電子レンジでもビタミンCの流出は防げますが、スルフォラファン熱に弱く、電子レンジで加熱してしまうことで減少してしましいます。
最も理想的な調理方法は、「低温蒸し」か「真空低温調理」です。
今回はブロッコリーの栄養を最大限に摂取できる、ブロッコリーの真空低温調理を紹介していきます。
低温調理器を持っているという人は、ぜひ挑戦してみてください。
栄養を余さず取れる、ブロッコリーの真空低温調理
ブロッコリーの真空低温調で用意するもの
ブロッコリーの真空低温調理で使うものは、
- 低温調理器セット
- ブロッコリー1株
- オリーブオイル 大さじ2
- 塩 全体の0.8〜0.9%
です。
低温調理器セットは、以下の記事で詳しく紹介しています。
ブロッコリーの真空低温調の作り方
低温調理の湯煎を「85度」で用意します。
まずは低温調理用のお湯を用意します。
肉の低温調理と違って、野菜の低温調理は非常に高温です。
低温調理器だけでは、非常に時間がかかるのでケトル等を併用するのがお勧めです。
深い鍋があれば、直接コンロでお湯を沸かせるので野菜の低温調理に関しては、深い鍋が最も使いやすいです。
ブロッコリーの下ごしらえ。
まずはブロッコリーを洗います。
つぼみの部分に汚れが残りやすいので、つぼみ部分だけ水に数分浸せばOKです。
茎の部分は、底の部分を2cm程と、固い周りの部分だけ削いでおきます。
後は食べやすい大きさにカットします。
ブロッコリーと調味料をジップロックに入れる。
ブロッコリーの下ごしらえが終わったら、調味料と一緒にジップロックにいれます。
塩の量は、ブロッコリーとオリーブオイルの重さの0.8〜0.9%が目安になります。
計るのが面倒なら、大きめのブロッコリー1株が大体350gくらいなので、塩3gを目安にすると良いと思います。
私もいつも計るのが面倒なので、小さじ1/2(約3g)で入れてます。
低温調理の温度が温まったら、ブロッコリーを入れる。
火傷注意!
野菜の低温調理はココが一番大変です。
80度以上の湯煎になっているので火傷してしまう可能性が高いので、脱気はあらかじめ別の所でやっておきましょう。
また、野菜の形は凸凹が多いので、空気が抜けきらずによく浮いてきてしまいます。
対策としては、重いお皿で沈めたり、低温調理用のラックなどを活用してブロッコリーを沈めてみてください。
真空低温調理が終わったら、流水などで冷却
真空低温調理が終われば、あとはしっかり冷まして完成です。
そのまま食べる際は、温かいうちに食べて問題ないです。
また、作り置きとしても、冷蔵で3日、冷凍で1ヶ月は保存が効きます。
ブロッコリーの真空低温調理をする際の小技。
野菜の脱気にはストローを使う
主に肉の真空低温調理では、浸水による脱気を行えばすんなり脱気が出来ます。
しかし、野菜類は空洞が多く上手に脱気が上手く行きません。
そこで、野菜類はストローを使ってジップロックの中の空気を吸い出すのがお勧めです。
完全な脱気は難しいですが、おおかた真空状態になります。
深い鍋があれば、お湯は鍋で用意する
野菜の真空低温調理では、比較的高温の湯煎が必要です。
低温調理器でも温めることは可能ですがかなり時間がかかります。
もし15cm以上の深い鍋があればそれで沸騰直前までお湯を作り、それから低温調理器を使えばかなりの時短になります。(その場合は低温調理器のクリップ部分が破損しないように注意してください)
↓の鍋は、パスタにも使いやすく、低温調理器も使えて一人暮らしにお勧めです。
浮力対策には低温調理ラックがあると便利。
野菜の真空低温調理は、重いお皿など入れてもすり抜けて浮いてきてしまい肉類の低温調理に比べると、とても苦労します。
筆者もいろいろ試した所、低温調理ラックがあれば簡単に野菜の入ったジップロックを沈められるので、もし持っている人はこちらを活用すると楽に浸水させられます。
低温調理ラックじゃなくても、網状の重しがあると良いかもしれません。(バーベキュー用のアミなど)
ブロッコリーを真空低温調理するメリット
ブロッコリーの栄養を最大限摂取できる
冒頭でも触れましたが、ブロッコリーを真空低温調理する最大のメリットは栄養が逃げないことです。
真空低温調理の他に、蒸すやレンジを使うことでも栄養を残すことが出来ますが、極端に熱に弱いスルフォラファンを守るには、真空低温調理と低温蒸しが最も良いようです。
ブロッコリーを茹でるのは、栄養が流れてしまい少しもったいなので、出来るだけ栄養が残る調理法を選びましょう。
ジップロックを使っているのでそのまま作り置きに出来る
真空低温調理で作るとそのまま作り置きとしても活用出来きます。
真空低温調理はジップロックを使った調理なので、その時に食べたい分を取って後はジップロックを閉じるて冷蔵庫に入れれば作りおきとして活用出来ます。
また、ブロッコリー1株は一人暮らしだと少し多い量ですが、真空低温調理ならまとめて調理できるので、1株を買っても安心して使い切れます。
ブロッコリーの味が濃い
真空低温調理は味が抜けにくい特徴があります。
真空で調理しているので、野菜のうまみが外に逃げることを極限まで抑えられるので、他の調理法に比べても、ブロッコリーの味がとても濃いです。
味が濃いと冷めても美味しいので、やはり作り置きとしても向いていると思います。
まとめ
今回はブロッコリーの真空低温調理について紹介しました。
ブロッコリーの真空低温調理のポイントは、
- 温度は85度で15分の加熱
- 味付けはシンプルに塩とオリーブオイル
- まとめて調理して作り置きとして活用
となります。
一見面倒に感じるかもしれませんが、慣れてしまうと10分程度で終わる作業です。
作り置きとして活用出来るので、ブロッコリー1株なら3〜4日分の作り置きが一気に作れてしまいます。
一人暮らしの人も是非挑戦してみてください。